流星 ページ34
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コテージを出て、テントへ向かう。
テントの前に出されたアウトドアチェアが2脚置かれていた。
1つはリクライニング状態になっており、そこにいるのが誰かなんてのは見なくても分かる。
「どうしたの？」
『お！さっきぶり。…まあ、座れば？』
隣の椅子を軽く叩き着席を促す。素直に座れば彼が空を指す。
首をかしげると急に無数に周辺を照らしていた街灯が消える。
ちょっとびっくりしながら彼の指を追って空を見上げれば、
「うわぁ…」
目の前に広がる無数の星たち。
街灯が消えたことで邪魔をするものがなくなり、空いっぱいの星がより煌めく。
椅子の背を倒し、夢中で星を見つめる。
『…ここ、12時になると街灯が消えるから、星がすげぇきれいに見えんの。しかも…』
隣から聞こえる彼の声がそこで途切れた時、目の端にキラリと空を流れる光。
「うそ…。すごい…」
語彙力を失い、カタコトになる私をクスリと笑った後、また言葉を続ける。
『今日は、流星群が見れるんだって。』
彼と星を見るのはこれで2回目だ。
プラネタリウムも凄かったし、感動した。
でも、やっぱり本物はもっと凄い。
それからどちらも話すことなく、ただ目の前に広がる幻想的な景色を時間も忘れて目に焼き付けた。
どれぐらいそうしてたかは分からない。
『そろそろ部屋戻るか。』
先に立ち上がった彼が、私に手を差し伸べる。
それを掴んで立ち上がる。
「…私、多分今日のこと一生忘れない。」
この言葉はさっき見せてくれた星だけじゃない。
この場所に来てから、全てのことに対してそう思っている。
『…また来ようぜ。』
私の気持ちを知ってか知らずか優しく笑いそういった彼が私の頭を軽くなでた。
「うん。」
もう一度だけ空を見つめて、彼とともにコテージへと戻る。
部屋の前で分かれて部屋に入る。
隣で寝ているりっちゃんを起こさないように静かにベットに入り目を閉じる。
さっきまで見ていた星が輝く。
(凄かったなぁ)
興奮でなかなか眠れなかった。
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のん(プロフ) - とても面白い小説ではまってしまいました。主人公の気持ちがとても切なく、共感できる素敵な主人公だなと思います。どんな結果でも幸せになってほしい！これからも応援してます。 (3月15日 16時) (
レス) id: d13a90d6ad (このIDを非表示/違反報告)
あーちゃん(プロフ) - とても面白かったです。思いあってるのにすれ違ってる2人も、彼女のことを考えてくれる目黒くんも、立場を考えると切なくなります。深澤担ですが主人公がしっかりとしてるのに、段階を踏んで目黒くんの優しさに触れていく過程が素敵でした。続き楽しみにしてます。 (3月15日 4時) (レス) @page38 id: 3a34fd6c9d (このIDを非表示/違反報告)
あたりん(プロフ) - 更新楽しみにしてます！続きがとても楽しみです！ (3月13日 22時) (レス) @page38 id: 8619ea3777 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：お豆腐屋さん | 作成日時：2024年3月3日 21時
