深澤先輩！（紫）

45話 ページ45

　
　

籐子「あれ？照くん？」



岩本「………籐子先輩」



「あ………」
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　

籐子先輩だ。
久しぶりにみた籐子先輩は、前と変わらずとても綺麗で、でもなんだか前より可愛らしさがプラスされたような。
とにかく月とスッポンとはこのことか、と静かに肩を落とした。
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　

深澤「籐子先輩おまた、、せ、」



「ふ、かざわ先輩……」
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　

こちらを見て一瞬目を大きくした深澤先輩は何事もなかったかのようにすぐ籐子先輩の方を向いた。


　
　
　
　
　
　
　

お昼振りにみた深澤先輩は変わらずかっこよく見えて。
できれば籐子先輩と一緒にいるところなんて見たくなかったな、と以前と変わらずそんなことを思ってしまう自分にまたモヤモヤが募った。
これが今の私の素直な気持ち、か。
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　


籐子「照くん、もしかしてこの子と出かけるの？」



岩本「え？あ、あぁ、そうですけど……」



籐子「どこ行くの？」



岩本「ちょっと甘いものを食べに…」



籐子「え！甘いもの、行きたい！ね、私たちも一緒に行っちゃダメかな？辰哉くんと一緒に帰るところだったんだけど、辰哉くんも一緒に！」



「え……」



深澤「籐子先輩、それはさすがに悪いんで、俺と帰りましょ？」



籐子「えー、でも甘いもの、食べたい気分になってきちゃったしなぁ。辰哉くんも好きだよね？」


　
　
　
　
　
　
　
　
　

目の前で繰り広げられる会話についていけない。籐子先輩と深澤先輩が、くる……？え、いっしょ……？？
　
　
　
　
　
　
　

　
　
　

岩本「籐子先輩すみません。今日は俺ら2人で行きたいんで」



籐子「えーー、そうなのー？そっか〜。あ、ねえ、あなたはどう？」



「え……。あ、え、ーっと、、その、私は別に大丈夫、ですよ」



籐子「え！ほんと！ね、彼女もこう言ってくれてることだし、みんなで行きましょう？」
　
　

　
　
　
　
　
　
　
　
　
　

な、にを言ってるんだ、わたし………なぜか嫌だと言うことができなかった。籐子先輩の特殊能力か………？っっっと、ふざけたことを考えてる場合じゃない。4人でタピオカに行くことが決まってしまった。
どうやら楽しいはずのタピオカが地獄のタピオカと化してしまったようだ。

46話→←44話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す