キミがくれたもの。

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病室をでるとすぐに蓮くんが駆け寄ってきてくれた。


蓮「足…どうだった？」

「…骨折…だって」

結木マネ「…だろうな」

「治るのに絶対安静にしてても3ヶ月…大体の人は約半年かかるらしい…」

蓮「半年…」




蓮くんは純粋に私を心配してくれて
はやちゃんはもちろん私の心配…それとこれから決まってる諸々の予定についての心配。



蓮「…なにがあったの？」

「…っ」

蓮「………まさか藍良さん……じゃないよね？」

結木マネ「藍良って…もしかして…」

「…」



正直に話すべきなんだろうけど…
彼女の意図もわからないまま話していいのだろうか…




蓮「A…？」



心配そうな顔で私を見つめる蓮くん。
あなたをマネジメントしてた人が今目の前にいる自分の妻を階段から突き落としたなんて知ったら…







言えないよ…







結木マネ「…あ、電話だ。ちょっとまってて。」

「うん」





はやちゃんがいなくなって蓮くんと2人。
何を話せばいいかわからないなんてあの映画の現場で初めて会った時以来。




「…あのねっ」




やっと話そうとした時。




結木マネ「A、ちょっと。目黒さん。ちょっとまっててください。」

蓮「え、あ、はい。」




そう言うと私の乗る車椅子を押して病院の人に聞いてお借りしたのか談話室と書かれた部屋へ。



「はやちゃん？どうしたの？」

結木マネ「A…やっぱりあの目黒さんのマネージャーに階段から落とされたんだろ」

「…っなんで」

結木マネ「スタジオの防犯カメラ。調べてもらった」

「…」

結木マネ「A。」

「はっきり…見たわけじゃないの。でも。多分、、あの人だった。」

結木マネ「そもそもなんで階段なんて…」

「え？エレベーターの前に点検作業中って…」

結木マネ「…俺の時には問題なく使えた…」

「じゃあ…」

結木マネ「多分、Aを階段に誘導しようとしたんだろ…」

「防犯カメラに顔ははっきり映ってないの…？」

結木マネ「古い型式だったみたいで、映像鮮明にするにはもっと時間がかかるみたい。」

「そうなんだ」

結木マネ「…目黒さんには…なんていう？」

「言うべきなのは分かってるけど…」

結木マネ「うん。Aの気持ちもわかるよ。」

「犯人ははっきりわからないけど、落とされた…ということは話そうかな…」

結木マネ「わかった。」



はやちゃんと相談の上そう決め、談話室をでたのに



「蓮くん？あれ？」



蓮くんの姿がそこにはなかった。

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