9 つの朝顔 (ページ17)

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「…Aはさ、俺が誰にでもそういう事する奴に見えてんの？」
『違う、』
「ふざけんなよ」
『…っ』

さっきまで背けてた彼の視線が
まっすぐ私を捉えた。こういう時だけ、ずるいよ。

「俺、好きなやつにしかしない」
『…え』
「わざわざ前日の夜に時間取ってピッタリにプレゼント渡して」
「なんでそれでそうなんの？俺の気持ちいい加減気付けよ」

そう言われた後、急に引かれた腕と
ちゅ、と合わさった唇の音。

ゆっくりと離れてまた合わさる視線に
『…へ？』と間抜けな声が漏れた。

「だからさ、俺好きなんだって」
「お前しか好きじゃないんだけど、ずっと」

…んで、お前は？
その問いかけに、必死に頭を縦に振るしかなくて。

「知ってるよ、ばーーーか」

自分で聞いたくせに、なんなのよ。
満悦そうな顔を浮かべて、ゆっくり閉じる彼の目に
あ、まただ。そう思った時には
さっきよりも長くて、深くて、甘いキス。

(これ、今日から毎日付けといて)
(ずっと？)
(ん、ずっと一緒にいたいから)

ネックレスを贈る意味
＿＿＿＿「ずっと一緒にいたい」「離れたくない」