検索窓
今日:47 hit、昨日:100 hit、合計:56,197 hit

ページ32

「順番に撮影お願いしまーす」

9人揃っての仕事。雑誌物になると、大抵3人ずつの撮影にわかれる。まず向かったのは、佐久間、宮舘、向井の3人。
その3人に付き添いで出ていった彼女の背中を見ながら、少し静かになった楽屋でため息をついた。

「…ふっかさぁ、前からだけどバレバレ」
「照まで!?」
「ほんっとおもろいな、お前」
「なべもかよ!うるせー!」

そりゃあ俺だって、クールにキメたいよ?そんな俺を見て、かっこいいなんて思って欲しいし。

「なーんでなの…」

思わず顔を伏せた。そんな俺の肩を黙って摩るめめの優しさも、今は痛いし。

『あれ…深澤さん?』

そんなことをしてると、ガチャっと開いたドアに、俺を呼ぶ彼女の声。でもどうしても、情けない顔見られたくなくて上げられなくて。

「っあー。俺、ちょっと自販機」
「俺もぉ」
『私が行きますよ』
「いや、いいよ。阿部は?」
「照と翔太が行くなら、俺も行こっかなあ」
「俺とラウールも、トイレ行ってきます」

残留組がいきなりゾロゾロと楽屋を出始める。へ?と間抜けな声を出すと、小声で頑張れよと言われて。

「アイツら…」
『みんな行っちゃいましたね』

謎のアシストのおかげで、今二人きりになったわけだけど。

(…やべー、何話そ)

横目で彼女を見ると、いつも通り可愛いな、しか出てこない。今日はメガネなんだ。おそろいじゃん?とか、少し大きめのパーカー着てんのも似合ってんな、とか。

『あの、どうかしました?』

まあ、バレバレだったわけだけど。

「あ、いや、べつに?」
『ふふ、なんですかその顔』

思わず視線を泳がせると口元を隠しながらくすくす笑う。あー、そんなの可愛すぎて好きに決まってんじゃん。

……佐久間には、いつも見せてんのかな。

蘇るふたりの距離感。嫉妬とかしないと思ってたけど、さすがに俺も、余裕なくなるってゆーか。

『…深澤さん?』

気づけば立ち上がって彼女の前に立ち、その手を掴んでいた。

「…ね、佐久間のことすきなの?」
『へ?佐久間さん?』

キョトンとした顔。鈍感なのも可愛いけどさあ。

『好きですよ、優しいし、いい人ですし。9人のこと好きです』
「ちっがぁう!そうじゃなくて!」

頭の上にハテナを浮かべて、ほんっと恋愛に興味無いというか。…そういうとこも好きなんだけどね。

「アイツの事彼氏にしたいとか、ちゅーしたいとか、思う?」

直球で聞くと赤くなったその頬。理解したようで、あたふたし出した。

・→←purple



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (91 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
436人がお気に入り
設定タグ:snowman , 佐久間大介 , 目黒蓮   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名: | 作成日時:2024年2月25日 20時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。