検索窓
今日:11 hit、昨日:117 hit、合計:56,278 hit

ページ10

そこから彼らの人気ぶりに火がつくのは遅くなくて
テレビで見ない日は無いほど
…特にその中でも彼は、一際バラエティやドラマに引っ張りだこで
関わる時間は数十分のメイク時間だけになった。

それも毎日な訳でもない。
あんな数年前のこと、覚えているわけもない。
この恋を実らせる気もなければ、可能性なんか最早ない訳で。

阿部さんを送りだして
空っぽになったメイク室、1人ため息をついた。


『…でも、目黒くんの事好きだなぁ、』
「何が?」
「………ッッえ、」
「すません、スマホ…俺の忘れてっちゃって」


テーブルの上を指さす方を見ると
確かに彼の私物と思われるスマホ。
メイクが終わって控え室に戻った後、
無いことに気付いて取りに来たらしい。


基本的に本人たちの楽屋以外は
ドアは解放する決まりになっているので
入ってきたことに気付かないのもおかしくは無い。


「で、何が好きなんですか?」
『……へ?』
「ね、言ってよ、さっきみたいに」


ドア付近にたっていた彼が、
ゆっくりと扉を閉めて、鍵をかけた。
ジリジリと近づく距離に
なんでこうなってるんだっけ…あれ、
目黒くんって私には敬語じゃなかったっけ、
そんな事を考えて頭がパンクしそうになった頃には

私の両横の壁に、逃がすまいと添えられた彼の長い腕。
獲物を捉えたみたいな、そんな彼の目に
ひゅっ、と喉がなる感覚がした。

・→←・



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (91 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
436人がお気に入り
設定タグ:snowman , 佐久間大介 , 目黒蓮   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名: | 作成日時:2024年2月25日 20時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。